高齢者の看護で気をつけるべきこと

高齢者を看護する時には、いくつかの問題点が出てくることがあります。まず第一に、高齢者は若年者とは違い、何らかの持病を抱えていたり、生活習慣病を抱えていることが多いという点です。看護の際には、毎日の飲み薬をきちんと飲んでいるかを確認したり、血圧や血糖値などの数値が安定しているのかをしっかりチェックして、健康維持のための管理をしなければなりません。

また、歳を取ると嚥下機能が低下してきたり、転倒しやすくなるということもあります。そのため、身体機能に問題があれば、リハビリテーションを行う必要がでてきますが、看護師はその必要性をチェックするために、嚥下機能が低下していないかを毎日の食事の中で観察したり、歩行に問題がないかなども観察する必要があります。それから、高齢者の中には、認知症を患っていたり、寝たきりになっている方もいます。ですから、認知症の場合には徘徊によるトラブルを防ぐために、定期的に病棟を見回るようにして、安否確認を行なければなりませんし、寝たきりの患者には褥瘡を予防するために、定期的に体位を変えることも重要です。

さらに、高齢者の場合は入院して環境が変わると、話し相手がいないことで寂しさを感じる方も少なくありません。そのような場合には、しっかりと高齢者の話を聞いてあげて不安を和らげるようにしましょう。健康状態をチェックしてあげるのとともに、精神的なケアも行っていくことが大切なのです。